9月10日(木)社会福祉法人 札幌この実会さんの関連施設を見学させていただきました。
まず始めにおじゃまさせていただいたのは、この実会の西ブロック、平和にある「この実支援センター」さん。この建物は昭和48年に2名の親御さんが1500坪の土地を購入し、その土地を手稲この実寮として開設されました。現在は入所施設廃止に伴い、当時の部屋は資料室として開放されています。今回はその資料室を見学させていただきました。
当時は4人部屋に布団を敷いての生活。部屋にテレビはなく、外での作業が出来ないときは、廊下を雑巾がけするなど、随所に工夫しての生活だったそうです。
ひととおり見学した後には、第二この実寮の加藤施設長も交えて、この実会の歴史、そして第二この実寮の現状や障害者をとりまく社会情勢などを、熱く語ってくださいました。
その中でも、特に心に残った言葉があります。
「私たちは手をつないでいるのか」という問いかけ。
子供に手がかかるときは特にそうですが、自分の子供のことに手一杯で、他のお子さんのことにまで考えがまわらず、育成会の理念のひとつでもある「手をつなぐ」という大事なことを忘れてはいないか、と私はとらえたのですが・・・・。
胸が痛くなるお言葉でした。
さて、この実支援センターさんを後にして、すぐ近くにある、短期入所施設の「りらっく」さんへ。新しく綺麗な建物でした。日中は隣にある「すてっぷ」さんの作業も出来るということでした。ただ、送迎がないのでここから学校などに通う方は自力で通わなければならないということでした。
お昼は中華の「暖龍」さんでそれぞれお腹を満たしたあとは、次の施設へ駆け足で進みます。
この実会の南ブロック、南区中ノ沢にある「もいわサポートセンター」さんにおじゃまさせていただきました。
今年の4月に開設されたばかりです。
まだ新築の香りのする建物で、まずは所長の石井さんに事業所・施設の概要と、特色、これからの展望など、またまた熱く真剣に語る姿に一同ひきこまれました。
今は20名定員のB型事業所ですが、今後定員を30名に増員、平成27年12月からは就労移行支援事業所も開設されるということで、若いお母さんには自分のお子さんの今後に向けての選択肢のひとつになりえそうです。ちなみに作業内容は、「お菓子工房ノワ」さんでの作業、委託の清掃作業など。
地下鉄真駒内駅からの送迎のバスもあります。
定員5名の児童デイサービス「Porte ぽると」さんも併設されていていますし、定員4名の短期入所もあります。
それらの施設も全て見学させていただきました。
併設されている「お菓子工房ノワ」さんもとても魅力的な工房で、ノワさんを含めここでは、子供の未来がひろがり、そして可能性を信じて進んでいこうと思えるような試みに溢れた施設でした。
その施設とか、事業所という従来の名称も、もいわサポートセンターさんにおいてはふさわしくないような、新しいチャレンジが随所にちりばめられ、「お菓子工房ノワ」さんでの本格的なお菓子の製造、工場の新設プラン、地域貢献を考えた作業、今後の展望としての学習塾の開設など、複合的でワクワクするようなスタッフの発想、そして従来にはない福祉施設と企業の中間のような働き方を目指す、その理念。
それらたくさんの展望に圧倒され、今後の発展を思い描く絵図の完成を願わずにいられません。
さて、今回の見学会のラストは、「お菓子工房ノワ」さんでのお買い物。
一番人気だったのは、やはりシュークリーム。他に焼き菓子類、そして、プリンやロールケーキもあります。
新聞等で報道されている人気のシュークリームはその場でクリームを詰めたて。他にはないノワの味をスタッフ一同で作り上げ、全員が力を合わせ日々取り組んでいます。
利用者さんもまずは出来ることから一生懸命働き、個々の今後の成長が楽しみです。
大人数で押し掛けたにもかかわらず、
この実支援センターさん、もいわサポートセンターさんでは、お茶、そして紅茶と焼き菓子がふるまわれるなど、そのおもてなしにも感謝しながら、事業所全体から感じる圧倒的なパワーをもお土産に事業所を後にしました。
社会法人札幌この実会さん、貴重なお話、そして快い見学、大変勉強になりました。ありがとうございました。
参加者21名。(他支部からも5名の参加をいただきました)
盛りだくさんの見学会で、あちこちで時間をおしたことをお詫びいたします。