教育施策推進部では、かねてより発達・知的障害を持つ子どもの進学について
色々と模索してきましたが、昨年10月に札幌市内及び近郊の普通高校における
発達障害児の受入れ状況を把握するための調査を行いました。
公立54校、私立30校 計84校へ発送し、公立26校、私立13校、計39校からの
返送があり、回収率は46.4%でした。
アンケート結果は以下のとおりです。
(アンケート調査集計結果報告書はコチラから)
このアンケート結果を見て、発達障害の生徒が「在籍している」「過去に在籍し
ていたことがある」(問1)と回答した学校が半数以上ありました。
受験に向けた個別相談(問2)では「用意している」「今後は用意したい」入学
試験時においての特別な配慮」(問3)については「している」「今後したいと
考えている」という回答もそれぞれ半数以上あり、配慮がされていると感じました。
また、入学後の高校生活において特別な配慮をしているか(問4)については「して
いる」「今後はしたいと考えている」という回答が半数以上あり、障害特性に配慮し
た進路指導(問5)についても「行っている」「今後は行いたいと考えている」との
回答も半数近くありました。
また「特別な配慮をしていない」(問2、3、4、5)との回答であっても「事前に相談
があれば配慮したい」や「教員間で共通理解したうえで、(発達障害児への配慮だけで
はなく)どの生徒にも相応の指導をしている」など様々なコメントがあり、昨今の発達
障害児の増加に伴い、公立・私立共に、相当の配慮を行っている学校が多いことがわか
りました。
その他のコメントでは「事前に中学校を通じて、連絡をしてくれれば相談に応じる」
「発達障害があるからといって、受験に不利益が生じる事はないので、必ず事前に相談
してほしい」「入学できれば良い。という安易な進路指導ではなく、入学後の学校生活
を見据えての進路指導を中学校には望みたい」などの要望も多くありました。
今回のアンケート結果を見て、今までの保護者間での口コミからでは、見えなかった現
状が把握できたのではないかと思います。
普通高校への進学は、受験をしなければなりませんが(一部私立を除く)、今後の高校
進学への選択の幅が広がるのではないかと思うので、教育施策推進部として、情報を提供
していきたいと考えています。
最後に、ご多用の中、アンケートにご協力してくださった各高等学校の皆さまに感謝いたします。